土佐錦魚専科

とりあえずのポイント 水の方向

 水の濃さ(青さ、古さ)の基準は一定ではありません。
 天候、季節によって、魚齢、魚形によって、魚の調子、収容尾数によって、苔の状態、鉢の形、鉢の洗い方、鉢の位置、餌の量、水質、置水の日数、元水等々によって千変してしまうからです。
 単に一つの要素が当てはまるからといって絶対ではありません。様々な要素がからみ合って作用するからです。また、魚がその環境に順応してしまっていると当てはまらないこともあります。

 仮に最良の水がここに有るとします。その状態に毎日持って行くことが水替えの基本です。
 シーズンになると朝に夕方を想定して朝は薄さの限界、夕方は濃さの限界に。水替えと言うより水の調整として施行します。それより薄いとどう影響するか、濃いとどう影響するか。その傾向、水の方向性を列挙します。

食は 薄いと進み、濃いと減る。  

肌は 薄いと荒れ、濃いとのっぺり。

体は 薄いと長く、濃いと丸く。  

色は 薄いと薄く、濃いと濃く。  

陽は 薄いと強く、濃いと弱い。  

雨は 薄いと弱く、濃いと強い。  

冷えは薄いと弱く、濃いと強い。  

泳ぎは薄いと易く、濃いと難い。  

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